昨年4月の写真ですが雲南市大東町の山王寺の棚田です。
雲南市大東町の北東部標高300mの山腹に位置し、面積19ha、棚田数約200枚を有します。
この棚田は、平成11年「日本の棚田百選」に認定されました。
それまで知る人ぞ知る場所で地元ではほとんど注目されていませんでした。
観光資源として今は観光協会のホームページでも丁寧に取り扱われています。
この風景は地元の農家がしっかりと農業を営んでいるおかげで守られています。
逆に観光としてだけではとても維持できるものではありません。
これが大規模化と効率優先の農業計画ならアッという間に放棄されてしまうでしょう。
効率や利益が優先でない。
昔から受け継がれたものを守ること。
それが食を守る根底にあってほしいと願います。
地元の古老が
「田んぼは精密機械と同じで1年ほっておけば戻すのに何年かかるかわからない」
と言っておられました。
小さな農業を守る、食料自給率と食の安全を守るには農業者戸別所得補償制度のような考え方がどうしても必要です。
山王寺の棚田はマコモを育てるなど様々な取り組みでがんばっている地域です。
農業を、そして、そこに暮らす人たちの生活を守りたいと思います。